「バットマン劇場版:マスクの怪人」こと「Mask of Phantasm」に続く、長編第2弾!
この「サブゼロ:凍りついた愛」は、ロビンコレクションの少ないファンにはイチ押しの名作ナリ。
よくよく考えてみれば、ちょっとディックが頑張った珍しいエピソード、というだけで、ロビンそのものは大して活躍しておりません!
ケレド、アクションシーンが映画ばりにダイナミックだった秀作でやんス☆
こういうところはさすがに巧いよね〜ワーナー! 絵も韓国製と言われているわりには、そこそこ綺麗でしたし。
問題は、ストーリー自体に大きい意味がないことかナ(笑)
どこもかしこも、キレイさっぱり全然計算されてなくて、失笑……スゴイ大胆な作品だ。
当初は敵役(ヴィラン)に、ベインを据えようと思ったらしいけど、これが没になってミスター・フリーズに決定。
この作品は、同時期に公開されたシュワルツェネッガー主演映画「ミスター・フリーズの逆襲」で話題性のあるフリーズのアニメイテッドver.として作った作品だったらしく、単に派手なアクションを見せる!娯楽性が売り。
よって、いきなり親密になってるディックとバーブの関係も謎だけど、もっと謎なのは、どう考えても逃げ場のない海上の石油リグを基地(手術施設)にしちゃったフリーズなわけで、冷静に状況を考え始めたが最後、???になってしまうことは必至。まさに暖簾に腕押し……ツッコミの入れようもありません。
この作品は、深く考えずにストレートに楽しみましょう☆
時折ゲームのムービーショットのように、唐突に登場する3D-CGがなんとも奇妙な取り合わせではありますが、おそらくデジタルとセルアニメとの過渡期にあったという時代背景があるので、実験的な違和感を楽しむのも一興です。CGのメインは、潜水艇とバットウイングでした。
▼ STORY ▼
ロビン=ディック・グレイソンだけにスポットを当ててご紹介!する前に、一般的な解説をひと〜つ。
北極海氷上。
アメリカの北極探査団が潜水艇で乗り上げたそこは、かつてビクター・フリーズ博士と呼ばれた男:ミスター・フリーズが静かに暮らす空間だった。
不治の病の治療法が見つかるまで、その進行を留めるために、フリーズは最愛の妻ノーラを、この氷点下の世界で眠らせることを選んだ。また、極低温でなければ生きられない身となってしまった自分にとって、この世界は何にもまさる好環境である。
だがしかし、突然の闖入者によって、平穏な時間を壊されたフリーズは、極北の地を捨て、本格的に妻の治療に取りかかることを決意した。
最初に彼が行動を起こしたのは、妻の治療をできる医師と連絡をつけることだった。
幸い旧知の医学博士グレゴリーは、病院の経営難に陥り、金の力で何とでも動かすことのできる男。
リスクを伴う手術に難色を示すグレゴリーとの協力関係を締結後、フリーズは手術に必要な、妻と同じ血液型を持つ臓器提供のドナーを探し始めた。
奇しくも、該当者はバーバラ・ゴードン。
その頃、バーバラとディックは海への旅行へ出掛ける前に、ダンスクラブで乾杯していた。
そこへ二頭の白熊を従えたフリーズが現れ、フリーズガンを乱射してクラブを破壊した挙げ句、バーバラの強奪に成功。
不意を突かれたディックは、車で逃走するフリーズを追跡するが失敗。
バーバラは、連れ去られてしまった。
警察は、ゴードン市警本部長を筆頭にバーバラの捜索を開始する。
一方で、ブルースとディックは、フリーズの目的を調査し始めた。
彼の目的を知ったバットマンとロビンは、フリーズが基地としている海上の石油リグの位置を突き止め、急襲をかけるが、彼らが到着するよりも早くバーバラが騒動を起こし、リグは火災に見舞われていた。
フリーズの悲願を知ったバットマンは、炎に包まれた基地から冷凍状態のノーラを救い出し、片足を負傷した彼をも救おうとする。
しかし、フリーズは倒壊したプラントの中に呑み込まれてしまった……。
後日。
冷凍睡眠状態にあったノーラ・フリーズは、ウェイン・テックの医療スタッフの下、適切な処置を受け快方へ向かった。そのテレビニュースを雪山の小屋の外からうかがっていた男は、二頭の白熊に付き添われながら、ひとり涙をこぼすのだった。
▼ REVIEW ▼
以上まで書いて、
ああッ! やっぱり底の深くないストーリー展開ッと泣いてしまいますナ。
最後の最後で脱力しちゃうのは、ノーラ夫人の病気がすぐに治せるものなら、フリーズはこんなことしなくても良かったのにネ…(T_T)
でも映像面で頑張ってるから、そっちで褒めときましょう。
しかもディックに、派手かつあまり意味のない(笑)アクションさせてくれたので、スッゴク嬉しいなあ〜☆
彼の血液型は、O型と判明! ファンの皆様チェックよ〜(してどうする?!)
イケてないのはパーティでの正装で、やや猪首(ブルース様もデス!)でお腹が張り気味に見えたから、忘れましょう……片や、バーバラのドレスはオトナっぽくて可愛かったワ。
どちらかというと今回のバットマンは、息子のガールフレンドが遭遇した災難に巻き込まれてとばっちりを受けたお父さんのようです。
ディックがひとりで頑張れたのは、バイクでの追走までで、以来パパに世話になりっぱなし。
とことこパパの後をついて回る姿が、とりわけラブリーですな!(あのマリコさんって、いったい…)
いやいや、そこがロビンなんですも〜ん。かぅわゆぅいいいッ☆
この作品では、バーバラは一般市民として出演してるので、バットガールファンには物足りなかったかも。
ほんのちょっとだけ、バットガールとしてお仕事してましたケド。
バットマンの作品って、必ず導入に、クライムファイティングのワン・シーンを入れますよね〜。
ああいうシーンの内容はケチな泥棒程度で、全然オッケー!なの。
あれで見てる側はもう、この世界は「バットマンなんだ!」ってのめり込んじゃうので、あの手法は巧いなあ〜といつもながらに感心させられます。王道パターンですね。サイコー。
ロビンだけでなく、ダイナミック・デュオの活躍を楽しみたい方にも、オススメしちゃいます。
日本語吹替版はカートゥーン・ネットワーク(時折思い出したよーに、スペシャル枠で放送)でしか見られませんが、英語版でもイイ!とおっしゃる熱烈な方には、amazon.co.jp等ネット通販でもビデオが入手できるので、トライしてみてくださいマセ。ちなみにアメリカでは、2002年4月にDVD化されました。(但し、画像特典は、ショボいぞうっ)